【解説】
春の稲妻のこと。稲妻は大気中の放電現象で、本来は秋の季語。 春のそれは秋の稲妻ほど激しくない。七十二候のひとつ、「始電(はじめていなびかりす)」に対応する。
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初電話(はつでんわ) 新年
【解説】
新年、初めて電話で話すこと。新春の挨拶や近況などを語り合う。
毛布(もうふ)三冬
【子季語】
ケット、電気毛布
【解説】
寝具などに用いる厚地の毛織物。ひざ掛けにしたり、掛け布団の下に入れたりして寒さを防ぐ。
【例句】
いと古りし毛布なれども手離さず
松本たかし「松本たかし句集」
古毛布膝を包めば背寒し
島田五空「裘」
十年の苦学毛の無き毛布かな
正岡子規「俳句稿」
馬の上に膝を寒かる毛布かな
佐藤紅緑「春夏秋冬」
毛糸編む(けいとあむ)三冬
【子季語】
毛糸、毛糸玉
【解説】
防寒のためのセーター、マフラー、帽子などを毛糸で編むこと。ひところは、電車の中など人前でも編み棒を動かす人がいたが、最近はあまり見られない。自分のものを編むよりも、親しい人のために編むことが多いようだ。
毛糸編はじまり妻の黙はじまる
加藤楸邨「火の記憶」
プレゼント大きく軽し毛糸ならむ
松本たかし「火明」
扇風機(せんぷうき)三夏
フレーム 三冬
【子季語】
温床、温室
【解説】
温床のこと。電熱や灯油などを焚いて内部を温め、野菜や果物を促成栽培をする。ビニールを張ったかまぼこ形のものなどがある。
稲扱(いねこき)仲秋
【子季語】
稲打、脱穀、脱穀機、稲扱筵、稲扱機、稲埃
【解説】
実った稲穂から籾をこき落すこと、またはその道具。手作業から足踏み稲扱機、電動式脱穀機へと移り、最近は刈りながら脱穀もする稲刈機が普及している。
【例句】
稲こくやひよこを握る藁の中
其角「渡鳥」
いねこきも木陰つくるや松の下
野坡「野坡吟艸」
渋柿の下に稲こく夫婦かな
夏目漱石「漱石全集」
ふくやかな乳に稲扱く力かな
川端茅舎「春水光輪」