鳴鳥狩(ないとがり) 初春
【子季語】
朝鳥狩/覚狩/朝鷹/朝鷹狩/聞すえ鳥/見すえ鳥/泊り山/泊り狩/鈴子 鈴子挿す鷹/継尾の鷹/白尾の鷹/白斑の鷹
【解説】
傍題に朝鷹狩があり、早朝に行う鷹狩りをいう。単に鷹狩なら冬の季語だが、春になって宵に雉が鳴いた場所を確かめ、早朝にその雉を狩ることから鳴鳥狩といった。もちろん狩る物は鳥には限らない。
【例句】
泊り山枕の寒き木根かな
蘆白「新類題発句集」
引すゑて静まる鷹のしら尾かな
南峯「新類題発句集」
分入りて星を栞や泊狩
鶏口「発句題叢」
きのふ京明日をしらふの継尾哉
淡々「淡々句集」
つばな毛の鷹を居出る春野哉
一雪「洗濯物」
朝鷹のふりむくかたや星一つ
吟江「推敲日記」
朝鷹の眼に有明のうつりかな
正岡子規「寒山落木」