海髪(うご)三春
【子季語】
おご/江籬/うごのり/なごや
【解説】
紅藻類オゴノリ科の海藻。おだやかな内海に自生する。紫褐色で あるが、干すと暗紫、暗褐色になる。採取したものを石灰水で煮て緑色に変化させたものは刺身のつまに使われる。波に揺れるさまが頭髪のようにみえるのでこの名がある。
【科学的見解】
地方名として「うご」と呼ばれる海藻には、オゴノリ科のオゴノリとイギス科のエゴノリが含まれている。両者ともに食用とされており、主に寒天の原料となっている。二種は似た形状をしており、オゴノリは潮間帯の岩場などに付着し、エゴノリは海底岩場に生育するホンダワラに着生している。
(藤吉正明記)