合歓の実(ねむのみ) 晩秋
【解説】
合歓はマメ科ネムノキ属の落葉高木。六月から七月にかけて、枝先に刷毛状のピンクの花をつけ、夕方に開花させる。豆果は秋に 実り、莢の長さは十センチくらい。広線形で中に十数個の種を持つ。
【科学的見解】
ネムノキは、マメ科ネムノキ属の落葉高木で、本州から沖縄までの林縁や湿り気のある場所に生育している。葉は、偶数羽状複葉となり、夜になると葉を折り曲げて就眠運動を行うが、その様子が葉が閉じて眠っているように見えるため、この名が付けられた。豆果は扁平で無毛であり、中には八ミリメートルほどの小さな種子を複数有している。近縁種としては、小葉が本種よりやや大きいヒロハネムや小葉の先端に丸みのあるオオバネムノキが九州の一部の地域に存在する。(藤吉正明記)