榛の実(はしばみのみ) 晩秋
【子季語】
つのはしばみ/せいようはしばみ
【解説】
榛はカバノキ科ハシバミ属の落葉低木。三月から四月にかけて紐状の褐色の花を咲かせる。黄褐色の実は硬く、一センチから二センチくらいの大きさ。総苞に包まれている。生食も可能。
【科学的見解】
ハシバミは、カバノキ科ハシバミ属の落葉低木で、北海道から九州までの日当たりのよい山地に生育する。果実は堅果となり、ブナ科のドングリ等と同様に堅い殻で覆われている。近縁種として、果実の先端が突き出て角のように見えるツノハシバミが存在するが、ツノハシバミの堅果は本種より小さい。両種ともに種子は食用となる。ヨーロッパでは、セイヨウハシバミが食用として栽培されており、ヘーゼルナッツと呼ばれている。(藤吉正明記)
【例句】
榛をこぼして早し初瀬川
梅里「類題発句集」