たらの花(たらのはな)初秋
【解説】
たらの木はウコギ科タラノキ属の落葉低木。日本各地の山地に自生 し大きなもので三メートルくらいになる。八月から九月にかけて、 複総状花序に小さな白い花をびっしりと咲かせる。春先に出る新 芽は山菜の王様とも言われ、多くの人に好まれる。
【科学的見解】
タラの標準和名は、タラノキである。タラノキは、ウコギ科の落葉低木であり、北海道から九州までの山野に普通に生育している。本種は、自然もしくは人為的な撹乱後にすぐ発芽・定着する先駆植物である。花は、複散形花序を形成し、多数の小花をつける。果実は黒く熟し、鳥に食べられ散布される。若芽は食用となり、また樹皮は腹痛薬として利用されてきた。近縁種としては、台湾やフィリピンに分布するウラジロタラノキや栽培用として棘のない品種が存在する。(藤吉正明記)