甘蔗(さとうきび/さたうきび) 仲秋
【子季語】
砂糖黍
【解説】
熱帯地方で栽培されるイネ科の大形多年草。茎が太く、丈は五メ ートルにもなり、剃刀のような鋭い線形の葉を持つ。茎に甘い汁を多く含み、それを絞って砂糖を採る。
【科学的見解】
サトウキビは、東南アジア原産と考えられているイネ科の多年草であり、世界の亜熱帯から熱帯地域で広く栽培されている有用植物である。日本においても亜熱帯地域の沖縄や鹿児島の離島で栽培されており、茎内の糖汁を絞って、砂糖や黒糖焼酎が生産されている。茎は、中実で多数の節を持ち、節のある茎の一部を土に埋める(挿し木)ことによって個体を増やすことができる。ススキやヨシと同じような大きな穂をつける。(藤吉正明記)
砂糖黍かじりし頃の童女髪
杉田久女「杉田久女句集」