黒布(くろめ) 三春
【子季語】
黒海布
【解説】
コンブ科カジメ属の海草。日本の南西部、浅いところから水深十メートルもの深いところまで生育する。発芽から一年ほどは棒状に成長するが、二年目からは側葉が伸びてきて、丈は二メートルにもなる。佃煮などにするほかアワビやウニなどの餌としても貴重である。
【科学的見解】
黒布(クロメ)は、岩礁に付着して生育し、関東以西の浅瀬で見られる褐藻類である。搗布(カジメ)とよく形が似ているが、クロメは普通葉に皺があるので、そこで区別がつく。(藤吉正明記)