湯殿詣(ゆどのもうで/ゆどのまうで) 三夏 季語と歳時記 【子季語】 湯殿行/湯殿垢離 【解説】 修験の山である湯殿山にもうでること。江戸時代の記録には、陰暦六月の初めから二十日ばかりの間に詣でるというものと、陰暦の四月四日から八月八日までの間に詣でるという二通りがある。現在の開山時期は四月下旬から十一月の初めまで。月山、羽黒山で修行をした行者が最後にここで仏の境地に至るとされる。 【例句】 語られぬ湯殿にぬらす袂かな 芭蕉「奥の細道」 湯殿山銭踏む道の泪かな 曾良「奥の細道」 山彦や湯殿を拝む人の声 桃隣「陸奥鵆」