松過(まつすぎ) 新年
【子季語】
松明/注連明
【解説】
松の内が過ぎての数日間のこと。松が明ける日は、だいたい関東は七日、関西は十五日。正月飾りが外されて普通の生活に戻るが、すぐには正月気分が抜けずに、浮ついた気分で過ごしている頃。
【例句】
松すぎて町のひろがる月よかな
掬明「寂砂子集」
松過や小ひらめなどのとれて来る
道彦「蔦本集」
松過ぎを掘りかへしけり瓦斯工事
巖谷小波「さざら波」
畑道まがる日和や松過ぎぬ
渡辺水巴「水巴句集」
松過ぎし大雪の家並昼灯す
筏井竹の門「竹の門句抄」