乾飯(ほしいい/ほしいひ) 晩夏
【子季語】
糒/道明寺/引飯/干飯
【解説】
飯を天日で乾燥したもの。かれいいとも云う。湯、水、に浸して食したり、炒って食べる。特に熱い夏に冷水をかけて食することが好まれた。又、餌袋に入れ携帯用の飯とされた。道明寺の尼僧が作り始めたことにより「道明寺」とも呼ばれた。
【例句】
水むけて跡とひたまへ道明寺
芭蕉「江戸広小路」
蜑の子にたふとがらせん道明寺
嵐雪「渡鳥」
けふの日も庭木影落つ干飯かな
河東碧梧桐「碧梧桐句集」
貯へて風入るゝ日や道明寺
河東碧梧桐「碧梧桐句集」