伊予柑(いよかん) 三春
【子季語】
伊予蜜柑
【解説】
カン科ミカン俗の常緑低木。山口県原産でおもに愛媛県で栽培されている。五月ころ白い花を咲かせ、翌年の二月から三月頃に真が熟す。
【科学的見解】
伊予蜜柑は、ミカン類とオレンジ類、両者の性質を持つ柑橘類である。作出された当初は、穴門蜜柑と呼ばれていたが、愛媛松山を中心に生産量が増えていったため、愛媛特産の蜜柑:伊予蜜柑となったそうである。柑橘類全般に言えることであるが、良質の蜜柑栽培は、海岸に近い暖地の傾斜地が適している。そのため、そのような条件が整っている愛媛県、鹿児島県、広島県、静岡県などが蜜柑類の主な生産地になっている。(藤吉正明記)