山焼く(やまやく) 初春
【子季語】
山火
【解説】
村里に近い野山を焼くこと。牛馬の飼料の草や山菜類の発育を促し、害虫も駆除できる。山火は山焼きの火。
【例句】
山焼くや夜はうつくしきしなの川
一茶「七番日記」
野とともに焼る地蔵のしきみかな
蕪村「蕪村句集」
山焼きやほのかにたてる一ツ鹿
白雄「白雄句集」
山焼く火左に見えて路曲る
正岡子規「子規全集」
雨ふるやうすうす焼くる山のなり
芥川龍之介「澄江堂句集」
山火燃ゆ乾坤の闇ゆるぎなく
竹下しづの女「はやて」
赤光をつらねてくらし遠山火
竹下しづの女「はやて」