【子季語】
網代床、網代木、網代簀、網代守、網代杙
【解説】
主に鮎の稚魚である氷魚を捕るために用いられた。読んで字のごとく網の代わりに柴、竹などを編んで端に簀を設け魚を捕る漁法である。宇治川、滋賀県の田上川の網代がよく知られる。
【例句】
しづかさを数珠もおもはす網代守
丈草「猿蓑」
魚ぬすむ狐のぞくや網代守
太祇「太祇句選後扁」
三か月と肩を並べてあじろ守
一茶「七番日記」
鳥ないて水音暮るる網代かな
蕪村「落日庵句集」
網代木のそろはぬかげを月夜かな
白雄「白雄句集」
網代木は幽かに水を奏でけり
長谷川櫂「虚空」