【子季語】
におどり、むぐり、羽白鳰、赤襟鳰、耳かいつぶり
かいつむり、鳰、いよめ
【解説】
湖や沼に棲み、水に潜っては浮き上がってくる。毛糸玉のような小型の水鳥である。鈴をふる鳴き声は「にをの笛」という。古くは「鳰の海」と称された琵琶湖の水辺によく見かける鳥。
【例句】
かくれけり師走の海のかいつぶり
芭蕉「色彩原」
鳰とりや顔見合はせて又もぐる
蝶夢「草根発句集」
湖や渺々として鳰一つ)
正岡子規「子規句集」
かいつぶりさびしくなればくゞりけり
日野草城「昨日の花」
淡海いまも信心の国かいつむり
森澄雄「鯉素」