隠元豆(いんげんまめ)初秋
【子季語】
菜豆、唐捧豇、隠元豇、莢隠元、鶉豆
【解説】
南アメリカ原産。明の僧隠元禅師が持ち込んだのでこの名が付いたといわれている。細長い莢が青く軟らかいうちは莢隠元として料理に使われ、熟した豆は煮たりキントンなどの料理に使われる。
【科学的見解】
インゲンマメの標準和名は、フジマメと呼ばれている。本来の原産地ではつる性多年草であるが、日本においては一年草として広く栽培されている。その他の別名としては、センゴクマメやアジマメとも呼ばれている。現在では、多数の品種が作出されている。(藤吉正明記)
【例句】
摘み摘みて隠元いまは升の先
杉田久女「杉田久女句集」
塀内や一つの垣の隠元豆
松瀬青々「妻木」