炉開(ろびらき)初冬
【子季語】
囲炉裡開く
【解説】
冬になってはじめて炉を使うこと。茶道では風炉の名残の茶会のあと、陰暦十月初旬の亥の日を選び風炉を閉じて炉を開く。
【例句】
炉開きや左官老いゆく鬢の霜
芭蕉「韻塞」
炉開きやまだ新宅のみなと紙
許六「俳諧曾我」
炉びらきや雪中庵の霰酒
蕪村「蕪村句集」
炉開に一日雇ふ大工かな
正岡子規「子規句集」
名聞をうとみて大炉開きけり
日野草城「花氷」
炉開けば遥かに春意あるに似たり
松本たかし「野守」
炉開いて人を讃へん心かな
原石鼎「原石鼎全集」
炉開いて幽かに更けて住む心
原石鼎「原石鼎全集」