日向ぼこ(ひなたぼこ)三冬
【子季語】
日向ぼこり、日向ぼっこ、日向ぼこう、負喧
【解説】
冬の日射しを浴びてじっと暖まること。風のない陽だまりで浴びる日射しは、ことのほか暖かい。お茶を飲んだり世間話をしたり、楽しいひと時である。
【例句】
雪落つる光飛び来ぬ日向ぼこ
鈴木花蓑「鈴木花蓑句集」
病間や破船に凭れ日向ぼこ
杉田久女「杉田久女句集」
うとうとと生死の外や日向ぼこ
村上鬼城「定本鬼城句集」
日向ぼこ父の血母の血ここに睦め
中村草田男「時機」
けふの日の燃え極まりし日向ぼこ
松本たかし「火明」
見るかぎり煙草むらさき日向ぼこ
石橋秀野「桜濃く」