白朮詣(おけらまいり、をけらまゐり)新年
【子季語】
白朮祭、白朮火、白朮縄、吉兆縄、火縄売、祇園削掛神事、削掛の行事
【解説】
元旦の早朝、京都祇園八坂神社で行われる削掛(けづりかけ)の神事。参詣人は、白朮(薬草)を加えた篝火から吉兆縄に火を移し、消えないようにぐるぐる振り回しながら家に持ち帰り、神棚の灯明や雑煮を炊く火種にした。今も、大晦日の夜のおけら詣の風習が残る。
【例句】
火縄ふる影朧なり削りかけ
風枝「新類題発句集」
まだ風の細み残して削掛
元夢「千題集」
削掛火種ふく袖かはし行く
高田蝶衣「青垣山」
鳥居出てにはかに暗し火縄振る
日野草城「花氷」