青鷺(あおさぎ、あをさぎ)三夏
【解説】
サギ科の大型の鳥。首と脚が長く全体が青灰色。水田や沼で魚、蛙、泥鰌などを捕食する。
鷺 あおさぎ
【科学的見解】
アオサギは、サギ科の鳥類で、九州以北で繁殖し、南西諸島では冬鳥として水辺環境を中心に生息している。近縁種として、南西諸島南部にムラサキサギが生息しており、本種の体色は青灰色であるが、ムラサキサギは顔や首が黄褐色になるため、色彩で区別することができる。本種は肉食性で、じっと立ち止まって待ち伏せをして獲物を捕らえることが多く、主に魚類、両生類、昆虫類を餌としている。産卵期は四月から五月で、三個から五個程度産卵する。(藤吉正明記)
【例句】
夕風や水青鷺の脛をうつ
蕪村「幣袋」
青鷺やみじかき蘆に雨のふる
春峨「よさむ」
青鷺の鳴くや立去る雨宿り
梅室「梅屋家集」
青鷺の巣は松風の空にあり
長谷川櫂「初雁」