夏の川(なつのかわ、なつのかは)三夏
【子季語】
夏川、夏河原
【解説】
夏の河川のことである。梅雨どきの濁流あふれんばかりの川、盛夏の水量乏しい川、山峡の清流、子供たちが水遊びにふける川など、時と場合によってさまざまな情景が見られる。
【例句】
夏河を越すうれしさよ手に草履
蕪村「蕪村句集」
夏川や水の中なる立咄し
正岡子規「子規句集」
夏川や吾れ君を負ふて渡るべし
正岡子規「子規句集」
夏川のあなたに友を訪ふ日哉
正岡子規「子規句集」
夏川や小橋たわわに水を打つ
正岡子規「獺祭句帖抄」
馬に乗つて河童遊ぶや夏の川
村上鬼城「定本鬼城句集」
よべのまゝ夜明けし窓や夏の川
原石鼎「原石鼎全句集」
夏川や一つ瀬やがて二た流れ
原石鼎「原石鼎全句集」