甘藍(かんらん)初夏
【子季語】
キャベツ、玉菜
【解説】
ヨーロッパ原産のアブラナ科の一~二年生の葉菜。キャベツのこと。明治になって普及し現在では全国で栽培される。葉は幅広く緑色で無毛。中心部の葉はぎっしりと重なって球状をなす。生食、煮食また漬物など重宝に用いられる野菜。
【科学的見解】
甘藍は、別名としてタマナとも呼ばれるが、標準和名としてはキャベツである。キャベツは、アブラナ科の多年草で、明治以降にヨーロッパより導入された野菜である。本種は、葉が密に丸く結球するところが最大の特徴であるが、開花期には葉がほころび開出し、それまで短かった茎が伸長して、十字架花を先端に複数付ける。(藤吉正明記)
【例句】
親雀キャベツの虫を喰へ飛ぶ
杉田久女「杉田久女句集」