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季語と歳時記

きごさい歳時記

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カテゴリーアーカイブ: g植物

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仏の座(ほとけのざ)新年

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【子季語】
田平子、かわらけ草
【解説】
春の七草のひとつ。野原や田畑に自生する。葉が仏の蓮華座に似ていることからこの名がついた。
【科学的見解】
春の七草の中で取り上げられている仏の座は、標準和名としてコオニタビラコと呼ばれている。コオニタビラコは、本州から九州で見られ、冬期の根出葉はロゼット状(放射状に地を這う形)の形態となっている。水田に多い越年草である。(藤吉正明記)

野寺あれて跡にやはゆる仏の座
貞徳「崑山集」

水仙の堤たづねむ仏の座
尚白「孤松」

七草や何をちなみに仏の座
路通「元禄百人一句」

つむけふも我は蒲団を仏の座
也有「蟻つか」

橙の花(だいだいのはな)初夏

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【解説】
ミカン科の常緑樹。五月から六月にかけて、香りのよい白色五弁の花を咲かせる。果実は正月飾りになるほか、果汁として料理に使われる。

枸杞の実(くこのみ)晩秋

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kuko【子季語】
枸杞子、枸杞酒
【解説】
ナス科クコ属の落葉小低木。夏から秋にかけ淡紫の小花をつけ、その実は十月頃赤く熟して人目をひく。果実を採り枸杞酒を作る。
【科学的見解】
クコは、ナス科の落葉低木で、北海道から沖縄までの山野の河川や空き地、林縁などに普通に生育する。花は紅紫色をしており、開花後色鮮やかな紅色の果実をつける。果実は、鳥によって各地に散布されている。また、果実は食用になり、昔から吸い物やデザートの添え、果実酒などとして楽しまれている。(藤吉正明記)

錦木(にしきぎ)晩秋

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nisikiggi【子季語】
鬼箭木、錦木紅葉、錦木の実
【解説】
ニシキギ科の落葉低木。紅葉が見事で、赤い実が鮮やかなので秋の季語となる。庭木や生垣に植えられ、端山などにも自生する。枝にコルク質の翼が出ている。
【科学的見解】
錦木(ニシキギ)は、北海道から九州の山地にふつうに自生する落葉低木である。枝にコルク質の翼が出来るのが特徴であり、翼ができない種はコマユミと呼ばれている。晩秋、葉中の緑色の成分であるクロロフィルが分解されると葉中には赤色色素であるアントシアニンが多くなり紅葉となる。(藤吉正明記)

錦木は朽ちてうらみの蛍かな
二柳「田のほとり」

熟柿(じゅくし)晩秋

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jukusi【子季語】
うみ柿
【解説】
紅く熟した柿。渋柿をさわして熟柿にして食べる場合もある。果肉はゼリー状になり、甘味が強い。
【例句】
木伝うて穴熊出づる熟柿かな
丈草「菊の香」

寂しさの嵯峨より出たる熟柿かな
支考「梟日記」

歯にしみて秋のとどまる熟柿かな
蓼太「蓼太句集三稿」

日あたりや熟柿の如き心地あり
夏目漱石「漱石全集」

日がさして熟柿の中の種みゆる
長谷川櫂「果実」

臭木の花(くさぎのはな)初秋

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kusaginohana【子季語】
常山木の花、臭桐
【解説】
クマツヅラ科の落葉樹。山野に自生する。葉に悪臭があるのでこの名がついた。初秋に枝の先に白色の花が群がり咲く。目立たない木だが花は印象的。
【科学的見解】
クサギは、シソ科(旧クマツズラ科)の落葉小高木で、北海道から沖縄までの山野に生育している。先駆植物として知られており、崖崩れや造成地など撹乱後の場所にすぐ出現する陽樹でもある。花は白色で高杯形をしており、付け根のがくは、果実期まで宿存する。近縁種としては、九州南部から沖縄までに分布するアマクサギや西アフリカ原産の赤い花をつけるゲンペイクサギが知られている。(藤吉正明記)

檀の実(まゆみのみ)晩秋

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mayuminomi
【子季語】
山錦木、真弓の実
【解説】
ニシキギ科の落葉小高木。初夏に花をつけ秋に実を結ぶ。熟すと四つに裂け、赤い種子が現れる。昔この木で弓を作ったので、真弓の名がついた。

夾竹桃(きょうちくとう、けふちくたう)仲夏

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kyoutikutou
【解説】
原産地がインドの常緑の潅木。乾燥に強い為、街路樹や工場地帯の緑化にも使われる。花は白や桃色の濃淡で、一重と八重咲きがある。

山法師の花(やまぼうしのはな、やまぼふしのはな)晩夏

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yamabousi【子季語】
山帽子、山桑の花
【解説】
ミズキ科の落葉高木、高さは六~十メートル。花弁のように見える、白い四枚の総苞片(そうほうへん)の芯に黄緑色の細かい花が密生している。白い頭巾をかぶった比叡山延暦寺の法師姿をイメージしてつけられたとも。
【科学的見解】
山法師(ヤマボウシ)は、本州から沖縄の山地に分布する。近縁種としてアメリカヤマボウシ(別名:ハナミズキ)が存在するが、開花期の違いや果実の形などで容易に判別できる。アメリカヤマボウシは、四月から五月頃に花を咲かせるが、ヤマボウシは六月から七月に開花する。(藤吉正明記)

かなたより空かげりくる山法師
高田正子「花実」

石楠花(しゃくなげ)初夏

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syakunage【子季語】
石南花、しゃくなぎ、せきなん
【解説】
ツツジ科の常緑低木。原産地は北半球。茎の先端に優雅で柔らかな花をつける。ヒマラヤから中国南部の高山地帯で多種が分布し、たくましい生命力にあふれている。花の色は、赤、ピンク、オレンジ、紫、青、黄など。

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長谷川櫂監修 季語と歳時記の会編著
小学館
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2014年3月刊行


『花のテラスで Ⅱ』
福島光加
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