【子季語】
善知鳥(うとう)
【解説】
チドリ目ウミスズメ科ウミスズメ属。太平洋北部の島で生息。全体に暗い色で腹部は白、嘴は小さい。体長は二十五センチ程度。海中を泳ぎ海面で小魚を漁る。
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方頭魚(かながしら) 三冬
鮪(まぐろ) 三冬
旗魚(かじき/かぢき) 三冬
【子季語】
旗魚鮪/かじき釣/かじきとおし/わらぎ
【解説】
鮪に似た魚で、マカジキ科のものとメカジキ科のものがあり、マカジキ科のものにクロカジキとバショウカジキがある。特徴は上顎が剣状に鋭く尖って長い、下顎も少し尖っている。クロカジキが最も大型で体長四メートルを超える。ヘミングウェイの「老人と海」に語られているように釣り人の闘争の相手でもある。冬は身が締まり美味。
一蝶忌(いっちょうき/いつてふき) 晩冬
まながつお/まながつを 三冬
【子季語】
真魚鰹/まな/まながた
【解説】
マナガツオ科。魚体はずんぐりとして楕円形で青みを帯びる。 腹鰭がなく背鰭と尻鰭が目立つ。体長は六十センチ程度。夏から食用にされるが冬は身が締まって美味。
土芳忌(とほうき/とはうき) 晩冬
【解説】
蕉門俳人、服部土芳の忌日。陰暦正月十八日。芭蕉と同郷の伊賀上野生まれ。伊賀蕉門の中心的存在。別号は蓑虫庵。著書に芭蕉 俳論を記した「三冊子(さんぞうし)」など。享保十五年(一七三〇年)七十四歳で没。
初鱈(はつたら) 初冬
【解説】
鱈はタラ科の寒海性の魚でマダラ、スケトウダラ、コマイなどがある。体長は一メートルを越すものもいる。下顎に一本の口髭があり、背鰭が三つに、尻鰭が二つに分かれていることが特徴。鱈は鯖よりも腐敗が速い。字体が表すように、鱈は北海道で初雪の降る頃に獲れる。鱈漁は産卵期の十二月から三月まで続く。このため初鱈はその年の初漁の恵みとして喜ばれた。
【例句】
初鱈や板取越ゆる雪の馬
魚候「新類題句集」
徂徠忌(そらいき) 晩冬
【子季語】
荻生徂徠忌
【解説】
江戸時代中期の儒学者、荻生徂徠の忌日。陰暦正月十九日。柳沢吉保に抜擢され柳沢邸で講学、政治諮問となったが、吉保の失脚後は日本橋茅場町に居を移し、家塾けい園を開いた。近くには俳人其角が住んでいた。享保十三年、六十三歳で没。
霜月鰈(しもつきがれい/しもつきがれひ) 仲冬
【子季語】
寒鰈
【解説】
カレイ科。カレイには多くの種類がある。砂浜から沖合いまで棲むところは様々。産卵期は種類により異なるが、石鰈と真子鰈は晩秋から冬に産卵のため深海から浅場に移動してくる。十一月から獲れる冬の鰈を霜月鰈と呼ぶ。様々な調理に耐え非常に美味。石鰈は体長約三十センチで眼の廻りに二、三列の石状の突起がある。大きなものは五十センチにも達する。