【子季語】
寒がはり
【解説】
二十四節気の一つ。陽暦の一月二十一日ごろにあたり、このころから立春までの間が、一年のうちで最も寒さが厳しい。
【例句】
大寒の大々とした月よかな
一茶「七番日記」
大寒やあぶりて食ふ酒の粕
村上鬼城「定本鬼城句集」
大寒や下仁田の里の根深汁
村上鬼城「定本鬼城句集」
大寒や水あげて澄む莖の桶
村上鬼城「定本鬼城句集」
大寒の埃の如く人死ぬる
高浜虚子「五百五十句」
薬のんで大寒の障子を見てゐる
臼田亜浪「定本亜浪句集」
霜とけて大寒こゝに終りけり
原石鼎「原石鼎全句集」
大寒やしづかにけむる茶碗蒸
日野草城「青芝」
大寒の残る夕日を市の中
石橋秀野「桜濃く」
大寒の一戸もかくれなき故郷
飯田龍太「童眸」
大寒の天の一角昏れあます
高田正子「玩具」