蚊帳(かや) 三夏

【子季語】
枕蚊帳、母衣蚊帳、古蚊帳、麻蚊帳、青蚊帳、白蚊帳、蚊帳売、初蚊帳、蚊帳初
【関連季語】
紙帳
【解説】
夏の睡眠時、寝床の上から吊って蚊の進入を防ぐ帳(とばり)。クーラーなど無かった昔は涼を得るため窓や戸を開けて眠ったので蚊帳は必需品であった。普通は木綿だが、梠、紗、麻の蚊帳もある。和紙を張り合わせて作った紙帳もあった。
【来歴】
『花火草』(寛永13年、1636年)に所出。

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近江蚊帳汗やさざ波夜の床
芭蕉 「六百番発句集」

ひとり居や蚊帳を着て寝る捨心
来山 「童子教」

釣りそめて蚊帳面白き月夜かな
言水 「前後園」

仰いてながむる蚊帳の一人かな
太祗 「太祗句集」

蚊帳の内朧月夜の内待哉
蕪村 「遺稿」

暁や白帆過ぎ行く蚊帳の外
正岡子規 「子規全集」

蚊帳出づる地獄の顔に秋の風
加藤楸邨「颱風眼」

初蚊帳のしみじみ青き逢瀬かな
日野草城 「花氷」

真青な蚊帳の世界にはいりけり
長谷川櫂 「新年」

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