元日(がんじつ、ぐわんじつ) 新年

【子季語】
お元日、元旦、元朝、大旦、日の始、初旦、鶏旦、朔旦、歳旦、元三、三の始、年の朝
【関連季語】
初春、若水、門松、鏡餅、雑煮、屠蘇
【解説】
一月一日。一年の始めの日である。門松や鏡餅を飾り、屠蘇を酌み、雑煮を食べてこの日を祝う。旧暦では立春の前後にめぐってきたが、新暦では冬のさなか。元旦は元日の朝のこと。
【来歴】
『俳諧初学抄』(寛永18年、1641年)に所出。
【文学での言及】
あら玉の年たちかへるあしたより待たるゝものは鶯の声 素性法師『拾遺集』

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元日やおもへばさびし秋の暮
芭蕉 「真蹟短冊」

元日は田ごとの日こそ恋しけれ
芭蕉 「橋守」

年々や猿に着せたる猿の面
芭蕉 「蕉翁句集」

元日や晴れてすゞめのものがたり
嵐雪 「其袋」

元日や神代のことも思はるる
守武 「真蹟」

元日やたたみの上に米俵 
北枝 「北枝発句集」

元日は明すましたるかすみ哉
一笑 「あら野集」

元日の日さす眉のあはひかな
鳳郎 「鳳郎発句集」

元日や稚き時のものおぼえ
湖十 「俳諧新選」

元日の心わすれぬよるの雨
雅因 「俳諧新選」

元日や梅にうぐひすふるからず
篤羽 「俳諧新選」

元日や何やら人のしたり皃
春来 「俳諧新選」

元日や手を洗ひをる夕ごころ
芥川龍之介 「龍之介全句集」

大三十日愚なり元日猶愚也
正岡子規 「子規句集」

元日や日のあたりをる浅間山
臼田亜浪 「亜浪句鈔 」

旧景(きうけい)が闇を脱ぎゆく大旦(おほあした)
中村草田男 「時機」

元日や忘れられゐし白兎
飯田龍太 「山の木」

みちのくに白き山あり大旦
長谷川櫂 「松島」

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