草の芽(くさのめ) 仲春

【子季語】
名草の芽、菖蒲の芽、紫陽花の芽、山葵の芽、萩の芽、芍薬の芽、蓮の芽
【解説】
春に萌えだす全ての草の芽をいう。春の大地の息吹の現れであり、新しい命の芽生えである。名のある草の場合は名草の芽といわれる。 
【来歴】
『俳諧袖かがみ』(延享元年、1744年)に所出。
【科学的見解】
草の芽生えは、木の芽と同様に、芽吹いた葉や茎が急速に成長するため、色合いや群落の様子が短期間で大きく変化する。イネ科やユリ科等の単子葉植物とキク科やマメ科等の双子葉植物では、群落の様子が異なる。草の芽生えは、草丈が低く採取しやすいために、木の芽よりも食用にされる種類が多い。(藤吉正明記)

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草の芽や一寸の我翌日を知ル
蝶化 「新みなし栗」

草の芽の上に干しおく莚かな 
和之 「続猿蓑」

草の芽や去年に変りし遠干潟 
嘯山 「葎亭句集」

門の草芽出すやいなやむしらるる
一茶 「八番日記」

萩の芽の露もなじまぬ夕かな
路通 「能登釜」

足の立つ嬉しさに萩の芽を検す
正岡子規 「子規全集」

松を伐れ日陰の草の芽を惜み
正岡子規 「子規全集」

古庭やいろいろの鉢いろいろの芽
正岡子規 「子規全集」

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