水馬(あめんぼ) 三夏

【子季語】
あめんばう、川蜘蛛、水蜘蛛、水澄し、みづすまし
【解説】
鋼のような六本の細長い足で水面を滑る。夏、池、川、湖などあちこちの水面に見られる。
【来歴】
『枝葉集』(正徳元年、1711年)に所出。
【実証的見解】
カメムシ目アメンボ科の昆虫の総称である。体長は五ミリから三十ミリくらい。細かい毛が密生した六本の長い脚を持つ。中脚と後脚がとくに発達している。水の表面張力を利用して水上を自由に移動し、魚の死骸などの獲物を探す。成虫になると羽ができ、他の水域へも移動できるようになる。捕まえると飴のようなにおいを発するので、アメンボという名がある。

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しづまれば流るゝ脚や水馬
太祇 「俳諧新選」

大井川ついつい虫が澄ましけり 
一茶 「八番日記」

水馬流れんとして飛び返る
正岡子規 「子規句集」

水馬底藻に深さはかられず
臼田亜浪 「定本亜浪句集」

水馬(みづすまし)青天井をりんりんと
川端茅舍 「川端茅舍句集」

曇日や水馬の水輪ただ消ゆる
島村元 「島村元句集」

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