蘭(らん)仲秋

【子季語】
秋欄、蘭の香、デンドロビューム、蘭の秋、蘭の花
【解説】
洋ランと東洋ランがある。春蘭、寒蘭などの東洋ランは鎌倉時代に栽培されるようになり、カトレア、胡蝶蘭などの洋ランは明治以降に西洋から渡来した。
【科学的見解】
蘭は、ラン科に属する多年生の植物であり、世界において数万種存在する。日本では、在来の種として約七十五属二百三十種が知られている。蘭は、その花の美しさから、世界中で様々な種が園芸目的に活用されている。在来の種としては、春から夏にかけて花を咲かせるものが多く、シュンラン、エビネ、シラン、ウチョウラン、フウラン、クマガイソウ、ネジバナなどはその代表である。(藤吉正明記)

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蘭の香や蝶の翅にたき物す
芭蕉 「野ざらし紀行」

門に入れば蘇鉄に蘭のにほひ哉
芭蕉 「笈日記」

香を残す蘭帳蘭のやどり哉
芭蕉 「鹿子の渡」

蘭の香や菊より暗きほとりより
蕪村 「蕪村俳句集」

夜の蘭香にかくれてや花白し
蕪村 「蕪村俳句集」

蘭のかや異国のやうに三ヶの月
一茶 「八番日記」

清貧の家に客あり蘭の花
正岡子規 「子規句集」

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