茶の花(ちゃのはな)初冬

【解説】
ツバキ科の常緑低木。白色五弁の小さい花を初冬に開く。黄色の蘂が特徴的。現在産地としては静岡や鹿児島が有名であるが、かつては、「宇治は茶所、茶は政所」と謳われた。
【科学的見解】
茶の木(チャノキ)は、ツバキ科ツバキ属の外来植物であり、中国から導入された。日本では、丘陵地などで栽培が行われているが、一部畑から逸出したものが野生化している。チャノキは、ヤブツバキやサザンカの近縁種で、花期は十月から十一月である。(藤吉正明記)

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茶の花や鮴住み直る流れ水
野坡 「野坡吟艸」

茶の花や越路の笠の雪礫
野坡 「伽陀箱」

茶の花や裏門へ出る豆腐売り
蕪村 「夜半叟句集」

茶の花に兎の耳のさはるかな
暁台 「暁台句集」

茶の花に隠れんぼする雀哉
一茶 「七番日記」

茶の花や畚の乳子に月あかり
芝不器男 「不器男句集」

茶の花のとぼしきままに愛でにけり  
松本たかし 「松本たかし句集」

茶の花の今ひらきたるうすみどり
長谷川櫂 「果実」

てのひらに受けて茶の花ころがりぬ
高田正子 「花実」

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