葱(ねぎ)三冬

【子季語】
一文字、根深、葉葱、深葱、千住葱、下仁田葱、深谷葱、九条葱、葱ぬく、葱畑、葱洗ふ
【解説】
ユリ科の多年草である。独特の香があり、汁もの、鍋物、薬味など用途が多い。関東では根の白い部分を好み、関西では葉の緑を好む。
【科学的見解】
葱(ネギ)は、ユリ科ネギ属の植物であり、原産地は中国とされている。ダイコンと同様に、古い時代に日本へ導入され、栽培及び品種改良がなされてきた。品種としては、土寄せして軟白栽培を行う千住ネギ群、九条ネギ群、加賀ネギ群などに大別され、それぞれ多くの品種が存在する。(藤吉正明記)

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葱白く洗ひたてたる寒さ哉
芭蕉 「韻塞」

葱買うて枯木の中を帰りけり
蕪村 「蕪村句集」

うら町に葱うる声や宵の月
蕪村 「蕪村句集」

小灯に葱洗ふ川や夜半の月
召波 「春泥発句集」

葱入れし暫しの湯気や闇の中
原石鼎 「全句集」

葱きざむこの音とわが四十年
加藤楸邨「まぼろしの鹿」

葱長きビニール袋くもりけり
長谷川櫂 「天球」

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