辛夷(こぶし )仲春

kobusi【子季語】
木筆、山木蘭、幣辛夷、やまあららぎ、こぶしはじかみ、田打桜
【解説】
モクレン科の落葉高木、山野に自生し観賞用としても栽植される。早春、葉が出る前に、六弁の白い花を枝先につける。莟の形が赤子のこぶしを連想させるのでこぶしと名づけられた。

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咲く枝を折る手もにぎりこぶしかな
重頼 「犬子集」

雉一羽起ちてこぶしの夜明けかな
白雄 「白雄句集」

花籠に皆蕾なる辛夷かな
正岡子規 「子規全集」

竹林の辛夷に雨の濺ぐなり
広江八重桜 「筑摩文学全集」

花湧くやしののめ風の大辛夷
高田蝶夢 「青垣山」

満月に目をみひらいて花こぶし
飯田龍太「百戸の谿」

夜空より辛夷の花が落ちてきし
長谷川櫂 「天球」

どの花もいま日の当たる辛夷かな
高田正子 「花実」

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