初鰹(はつがつお、はつがつを) 初夏
子季語 | 初松魚 |
関連季語 | 鰹 |
解説 | 鰹は春、黒潮に乗って北上し、若葉のころ伊豆、房総沖に到達する。そのころに獲れる鰹 が初鰹。昔は、鎌倉沖で取れた鰹を早馬、早飛脚で生きたまま江戸まで運んだ。それだけ に値段も高かったが、初物を食えば七十五日長生きできるといって、江戸っ子たちは競っ てこれを求めた。「鎌倉を生きて出でけむ初鰹」この芭蕉の句は、鎌倉を生きたまま出荷 された初鰹の活きのよさをたたえたもの。初鰹は、江戸っ子の食べ物なのである。 |
来歴 | 『俳諧通俗誌』(享保2年、1716年)に所出。 |
文学での言及 | |
実証的見解 | |
参考文献 |
目には青葉山ほととぎす初鰹 | 素堂 「江戸新道」 | ||
鎌倉を生きて出でけむ初鰹 | 芭蕉 「葛の松原」 | ||
大江戸や犬もありつく初鰹 | 一茶 「文政八年句帖」 | ||
江戸つ児は江戸でうまれてはつ鰹 | 子規 「獺祭句帖抄」 | ||