蟻(あり) 三夏
子季語 | 山蟻、女王蟻、雄蟻、大蟻、蟻の道、蟻の列、蟻の塔、蟻塚 |
関連季語 | |
解説 | 夏の間、集団で食料を集める働き者の小さな虫。甘いものや昆虫の死骸などに群がる。家 の中にも入り込んでくる。 |
来歴 | |
文学での言及 | イソップ物語「アリとキリギリス」 |
実証的見解 | ハチ目アリ科に属する昆虫の総称である。体長は一ミリから三センチくらい。胸部と腹部 の間にくびれを持つ。雌で生殖能力のある女王蟻と雄蟻、生殖能力のない雌の働き蟻とで 社会生活を営む。体色は黒いものが多いが、褐色や赤色などの種類もある。繁殖行動を行 う雄蟻と女王蟻は翅をもつ。地中や腐った幹に巣を作る。 |
参考文献 |
蟻の道雲の峰よりつづきけん | 一茶 「おらが春」 | ||
樹肌わたる蟻に早やある暮色かな.. | 原石鼎 「原石鼎全句集」 | ||
南風や生れつ失せつ蟻の城 | 芝不器男 「芝不器男全句集」 | ||
山蟻や割れて真赤な桃の幹 | 長谷川櫂 「天球」 | ||
うつくしき翅の浮かめる蟻の列 | 高田正子 「花実」 | ||