河豚/ふぐ
河豚 三冬 |
ふく/真河豚/赤目河豚/虎河豚/針千本/箱河豚/河豚提灯/胡麻河豚 草河豚/金河豚/海雀/糸巻河豚/ふくと/河豚の毒/河豚中り |
硬骨魚目フグ科の海漁の総称。鰭は尾以外小さい。口が小さく歯 が鋭い。水面で攻撃されると空気を吸込んで腹部を膨らますもの が多い。内臓に猛毒を持っているので特別の免許を持った調理人 がそれを取り除く。淡泊で美味。てっちり(河豚ちり)、てっさ (河豚のさしみ)は冬のごちそうである。 |
鰒喰うて其の後雪の降りにけり | 鬼貫 「大悟物狂」 | ||
河豚釣らん李陵七里の浪の雪 | 芭蕉 「桜下文集」 | ||
あそび来ぬ鰒釣りかねて七里迄 | 芭蕉 「皺箱物語」 | ||
雪の魨(ふぐ)左勝水無月の鯉 | 芭蕉 「虚栗」 | ||
手を切りていよいよ憎し鰒のつら | 其角 「喪の名残」 | ||
河豚つりや海にきわ立ツ山の雪 | 史邦 「猿舞師」 | ||
もののふの河豚にくはるる悲しさよ | 正岡子規 「獺祭句帖抄」 | ||
存へて河豚に中りし話かな | 長谷川櫂 「虚空」 | ||