冬の蠅/ふゆのはえ/ふゆのはへ
冬の蠅 三冬 |
冬蝿/凍蝿/寒蝿 |
寒い冬にも生き残っているあわれさがむしろ、命の実相を示 してくれる季語である。 |
憎まれてながらふる人冬の蠅 | 其角 「五元集」 | ||
綿帽子の糊をちからや冬の蠅 | 許六 「韻塞」 | ||
摺墨の香は忘れずよ冬の蠅 | 白雄 「白雄句集」 | ||
日影もる壁に動くや冬の蠅 | 闌更 「半化坊発句集」 | ||
日のあたる硯の箱や冬の蠅 | 正岡子規 「子規句集」 | ||
冬の蠅出て来て人にとまりけり | 前田普羅 「普羅句集」 | ||