蜩/ひぐらし ♪
蜩 初秋 |
日暮/茅蜩/かなかな |
明け方や日暮に澄んだ鈴を振るような声でカナカナと鳴くのでか なかなともいう。未明や薄暮の微妙な光に反応し鳴き始める。鳴 き声には哀れさがあり人の心に染みるようである。 |
日ぐらしや盆も過ぎ行く墓の松 | 蝶夢 「草根発句集」 | ||
日ぐらしや山田を落る水の音 | 諷竹 「駒掫」 | ||
蜩のおどろき啼くや朝ぼらけ | 蕪村 「夜半叟句集」 | ||
日ぐらしや急に明るき湖の方 | 一茶 「日記断層」 | ||
蜩や机を圧す椎の影 | 正岡子規 「春夏秋冬」 | ||
まろび寝によきかなかなの廊下かな | 長谷川櫂 「果実」 | ||
蜩や母目醒めれば胎の子も | 高田正子 「玩具」 | ||