十夜/じゅうや/じふや
十夜 初冬 |
お十夜/ 十夜法要/十夜粥/十夜婆/十夜鉦/十夜寺/十夜僧/十夜柿 |
陰暦十月五日夜から十五日朝まで、浄土宗の寺で十昼夜にわたっ て行う念仏法要。平貞経・貞国親子が京都の真如堂に参籠して夢 想を得たことに始まるという。多くの信徒が参詣する。十日粥と は夜半、参詣者に給する粥のこと。 |
夜念仏他念もあらぬ十夜かな | 季吟 「桜川」 | ||
下京の果の果にも十夜かな | 許六 「玉まつり」 | ||
冴えそむる鐘ぞ十夜の場(には)の月 | 杉風 「深川集」 | ||
夜あるきの子に門で逢ふ十夜かな | 太祇 「太祇句集」 | ||
油燈の人にしたしき十夜かな | 蕪村 「落日庵句集」 | ||
樒売家も十夜のともしかな | 白雄 「白雄句集」 | ||
門前の家は寝てゐる十夜かな | 月居 「五車反古」 | ||
月影や外は十夜の人通り | 正岡子規 「子規全集」 | ||
きざはしを十夜の追う嫗這ひのぼる | 長谷川櫂 「果実」 | ||