炉塞/ろふさぎ
炉塞 晩春 |
炉の名残/炉蓋 |
冬のあいだ使っていた炉を春になって塞ぐことをいう。炉蓋や畳 を入れて塞ぐ。かつては陰暦三月晦日に塞ぐものと決まっていた。 茶道では、炉塞の前に炉の風情を惜しむ心から、炉の名残と称し て茶会を催す。また、炉を塞いだあとは、風炉を用いる。 |
炉塞ぎの日や来合はせる畳さし | 也有 「蟻づか」 | ||
炉ふさぎや老の機嫌の俄か事 | 太祇 「太祇句選」 | ||
炉ふさぎや床は維摩に掛替る | 蕪村 「蕪村句集」 | ||
炉ふさぎや招隠の詩を口ずさむ | 召波 「春泥発句集」 | ||
炉の蓋にはや蝶どもが寝たりけり | 一茶 「七番日記」 | ||
炉塞いで窓に一鳥の影を印す | 夏目漱石 「漱石全集」 | ||