初桜/はつざくら
初桜 仲春 |
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その年に初めて咲いた桜のこと。初花と同義であるが、初花より も植物であることに重きが置かれる。 |
はつ桜足駄ながらの立見かな | 信徳 「前後園」 | ||
顔に似ぬ発句も出でよ初桜 | 芭蕉 「続猿蓑」 | ||
咲乱す桃の中より初桜 | 芭蕉 「芳里帒」 | ||
初桜折りしもけふは能(よき)日なり | 芭蕉 「蕉翁全伝」 | ||
初桜足軽町のはづれから | 北枝 「北枝句集」 | ||
けふまでの日はけふ捨てて初桜 | 千代女 「松の声」 | ||
きのふ見しあれが禿か初桜 | 蓼太 「蓼太句集三篇」 | ||
旅人の鼻まだ寒し初ざくら | 蕪村 「蕪村句集」 | ||
谷底に塩売る声や初ざくら | 蒼虬 「蒼虬句集」 | ||