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八朔(はっさく) 仲秋

子季語  
関連季語 八朔の祝
解説 八朔は八月朔日(一日)、旧暦八月一日のこと。稻の豊作を祝い、かつ祈る日でもある。
現在の暦では八月、九月中に巡ってくる。
来歴 『山の井』(正保5年、1648年)に所出。
文学での言及  
実証的見解 八朔は、二百十日、二百二十日と並ぶ悪天候の厄日とされるが、「田の実の節供」または
「頼みの節供」ともいい、収穫したばかりの早稲の稲穂を世話になった人に贈って豊作を
祈願する日でもあった。また、徳川家康が始めて江戸城に入った日とされ、諸大名や直参
旗本たちはこの日は、白装束で江戸城に登城し将軍に祝詞を述べた。のちに吉原でも、こ
の日、遊女たちが白無垢の装束に身を包んで花魁道中を行うようになった。武士や町人の
間でも「八朔の祝い」といって、贈答が行われた。
参考文献  

八朔やひねもす雲風寒き 个字 「草上」
八朔や旅は寝がちの物忘れ 暁台 「暁台句集」
八朔や在所は鯖の刻み物 野坡 「野坡吟艸」
八朔や扨明日よりは二日月  蕪村 「句集巻之下」
八朔や旭のいろをたたへ潮 白雄 「白雄句集」
八朔や朝日静かに稲の波   子規 「子規全集」

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