第4回恋の俳句大賞は篠原隆子さん

第4回恋の俳句大賞は篠原隆子さんの句に決定いたしました。大賞作品はこれまでどおりハウステンボス(長崎県)の園内にプレートにして展示します。投句総数は489句。前回の倍以上の応募がありました。第5回の応募締め切りは7月31日です。

【大賞】
君を知りきのふの恋を卒業す      篠原隆子

長谷川櫂 選
【総評】
人類は誕生以来、恋をしてきた。その時間の重みを忘れさせるような新鮮な恋の句を選びました。

【特選】
父となる君にも愛のチョコレート    斉藤真知子

結婚し、やがて子どもが生まれる二人。いつまでも互いに出会ったときのような恋心を抱いている。

君を知りきのふの恋を卒業す      篠原隆子

前の恋を忘れられずにいたのだろう。それが君を一目見たとたん。

セーターの編み目で恋が笑ってる    小島寿々

セーターを頭からかぶって恋人が笑っているのか。それともセーターが笑っているのか。思いをこめてセーターを編んでいるのか。

【入選】
失恋を振ってやったと夏の雲      高橋良邦
出初式私の彼は今梯子         山縣敏夫
霜柱ぎゅうっと踏んで忘れよう     小島寿々
恋なのか失恋なのか冬の蝶       葛岡昭男
熱燗や恋人までの射程距離       浅木ノヱ
墓場まで持ってゆく恋いわし雲     鈴木歌織
恋は今静かな暮らし水仙花       夏井通江
告白の勇気をポインセチアより     織田亮太朗
風花や忘れたわけじゃないのです    小島寿々
手の中に君の手のあり春を待つ     影山武司

趙栄順 選
【総評】
今回も様々な恋模様をみせていただいた。大賞の句「君を知りきのふの恋を卒業す」には爽やかさと共に深々とした余韻がある。

【特選】
恋をする君が着てみな花衣       篠原隆子

恋人への手ばなしの讃歌、若さが眩しい。

恋は今静かな暮らし水仙花       夏井通江

恋の季節を遠くした女人か、水仙花の静謐。

恋失せて磯の海鼠となりゐたり     川辺酸模

失恋した男か、海鼠の哀愁と滑稽。

【入選】
告白のあとは朧のふたりかな      三玉一郎
天の川君の処へ泳ぎ切る        山縣敏夫
バレンタインデーまさかの恋が始まりぬ 篠原隆子
吾もまた氷る覚悟の逢瀬かな      三玉一郎
君を知りきのふの恋を卒業す      篠原隆子
蓬莱やいよよこれから共白髪      木下洋子
マフラーと真っ赤な頬と白い息     稲井千紗
秋晴れの今日はあなたをひとりじめ   水野真由美
紫陽花の色にあふるる恋心       吉川弘子
晩婚や秋果大事に育てゆく       山本桃潤

「梅の菓子の魅力」きごさい講座報告 

1月17日(日) 神奈川近代文学館で「第5回きごさい講座+句会」を開きました。
講座のテーマは「梅の菓子の魅力」、講師は中山圭子氏(虎屋取締役 虎屋文庫専門職)。

今回の講座は和菓子研究の第一人者でもある中山圭子さんが講師。テーマの和菓子が季節を愛でる歳時記そのものでもあることから、俳句を詠む人たちにとって極めて興味深い内容だった。
まず、和菓子の歴史からスタート。和菓子は「食べる芸術」と言われているが、起源をたどれば、木の実や果物、餅、団子になる。 
日本の菓子に影響を与えた外来の食物として
① 遣唐使らが伝えた「唐菓子」
② 中国へ留学した僧がもたらした「点心」。例えば、羊羹は羊の肉を素材にした食物であったが、小豆を使い羊肉の汁物に見立てた精進料理に変化した。
③ 金平糖、カステラ、鶏卵そうめん、ぼうろなど宣教師らがもたらした「南蛮菓子」
砂糖はかつて、貴重品だったので、甘い菓子ばかりではなかった。茶の湯の流行が和菓子発展の跡押しをする。

和菓子は江戸時代に大成
和菓子文化は、江戸時代に砂糖が本格的に流通してから、菓子屋が商売として成り立つようになり、洗練されたデザインと味の上菓子が考案された。都である京都で発展し、公家、大名をはじめ町人階級にも普及、贈物にも多用された。
中山さんが次々と映像で紹介する、江戸時代の菓子の雅な意匠の絵図帳が面白く、和菓子の奥深さを知る。当時から、視覚、味、触感、匂い、聴覚・・・五感で味合う工夫が随所にされていることに感嘆した。
デザインのモチーフとしては①植物(桜、梅、菊、楓、つつじ・・・)②動物(鶴、亀、千鳥、雁、鮎、鶯)③自然現象(霧、雲、雪、雨)④風景⑤生活用品(扇、巾着、短冊)などが使われ、これらは、源氏物語や古今集などの古典文学のシーンと結び付けられて、創作されることも少なくなかったという。

そして、梅の和菓子についてのお話
A)春を告げる、百花の魁としての梅=寒紅梅、霜紅梅 オリジナルなデザインの注文受託も盛んだった。
B)馥郁たる香り=江戸時代は夜の梅を梅林に出かけ楽しむ風習があった。
C)姿、形の美しさ=光琳梅が理想 
D)吉祥=めでたさの花としての梅、松竹梅 
E)君子のイメージ&学問との結びつき=菅原道真の連想など。
梅と梅の菓子をテーマに、和歌が引用され、梅の意匠絵図が映し出され、梅にまつわる様々なエピソードが語られた。和菓子の色彩感覚はかさねの色に通じる美意識がある、焼き印ひとつでも独自の作品となる、季節を先どりする、見立て、古典を下敷きにする発想…干菓子のための桜の木で作った木型も実際に見せていただく。和菓子は、銘も色もデザインも味も…長い歴史と季節感と物語をまとって引き継がれていることや、また新作への果敢な挑戦も行われていることも教えられた。
レクチャーの後の句会では、梅の菓子の句が続出、選者にもなられた中山さんは、「たくさん和菓子の句が出て、ほんとうにうれしいです。この場でみなさんが、すぐに俳句にしてしまうことに驚きました。お菓子関連句は全部書き写しました」と笑顔で感想を述べられ、大きな拍手を浴びた。       (西川遊歩記)

句会報告: 選者:中山圭子、長谷川櫂
◆中山圭子 選
*特選
糸結びひとつで凧の上機嫌  西川遊歩
一睡の夢のかたちや桜餅  趙栄順
点心といふ言の葉のあたたかな  長谷川櫂
星屑の降りて薄氷結びけり  鈴木伊豆山
この国の梅を讃へてお菓子かな  上田雅子
一棹の羊羹重く春着かな  澤田美那子
ふくよかに黒豆蜜に鎮もりて  久根下豊子
*入選
雛あられ空から降つて来しごとく  趙栄順
夜の梅味はふほどに背すじ伸び  むらたともみ
羊羹の黒光りして日向ぼこ  佐川あけみ

◆長谷川櫂 選
*特選
一睡の夢のかたちや桜餅  趙栄順
沖合の春を知らせて汽笛かな  北島正和
一棹の羊羹重く春着かな  澤田美那子
光琳の梅のひとつの開きけり  飛岡光枝
鶴にあけ鶴に暮れゆく出水かな 金澤道子
雛あられ空から降つて来しごとく  趙栄順
羊羹の黒光りして日向ぼこ  佐川あけみ
初句会梅の世界に遊びけり  上田雅子
この国の梅を讃へてお菓子かな  上田雅子
*入選
一人分の七種粥や緑濃く 澤田美那子
この丘に花のさきがけ寒紅梅  大平佳余子
流れゆく浮雲一つ切山椒  むらたともみ
梅一輪淡海の諸子よき頃か  片山ひろし
善哉で二十日正月祝はんと  木下洋子
還らばや花びら餅と一椀と  鈴木伊豆山
寒紅梅ここからをんな太陽に  鈴木伊豆山
桜の木より打ち出して桜菓子  澤田美那子
いにしへの春となりけり梅花餅  木下洋子
羊羹の切り口ぽつと夜の梅  大平佳余子

□次回の「第6回きごさい講座+句会」は4月17日に横浜で開きます。ふるってご参加ください。
■ 第6回きごさい講座+句会
日 時: 4月17日(日)13:30~16:30(開場13:10)
会 場: 神奈川近代文学館 中会議室 (横浜市、港の見える丘公園)
講 座: 日本に魅せられたプラントハンターとシーボルト
(講師=西川遊歩、大岡信研究会会長)
句 会: 当季雑詠5句(選者=西川遊歩、長谷川櫂)

□できれば、事前にお申込みください。もちろん申し込みなしでの当日参加もできます。
きごさい事務局  TEL&FAX 0256-64-8333  
□ 参加費: きごさい正会員1,000円、非会員2,000円 (当日受付)

第4回「恋の俳句大賞」締め切りました

今回は489句の応募がありました。近いうちに結果を発表いたします。大賞作品はプレートに刻んでハウステンボス(長崎県)に立てます。

恋の俳句大賞は年2回、次のとおり実施します。
【前期】1月末日締め切り、バレンタインデーまでに発表。
【後期】7月末日締め切り、旧暦の七夕までに発表。
【選者】趙栄順(チョ・ヨンスン)、長谷川 櫂
【投句】いつでも受け付けています。下の欄に必要事項を記入して投句してください。投句料は無料、何句でも応募できます。

1月の「きごさい+」は和菓子です!

次回の「第5回きごさい講座+句会」は来年2016年1月17日に横浜で開きます。ふるってご参加ください。

日 時:2016年1月17日(日)13:30〜16:30(13:10 開場)
    13:30~14:30 講座 
    14:45 投句締切(当季雑詠5句)
    14:45~16:30  句会
会 場:神奈川近代文学館・中会議室(横浜市、港の見える丘公園)
    〒231-0862 横浜市中区山手町110 TEL045-622-6666
    みなとみらい線「元町・中華街駅」下車、6番出口から徒歩10分
    http://www.kanabun.or.jp/guidance/access/
演 題:和菓子における梅の魅力
講 師:中山 圭子(虎屋取締役 虎屋文庫専門職)
略 歴:東京藝術大学美術学部芸術学科卒業。四季折々の和菓子のデザインの面白さにひかれて、卒論に「和菓子の意匠」を選ぶ。現在、和菓子製造販売の株式会社虎屋の資料室、虎屋文庫の専門職、虎屋取締役。著作に「事典 和菓子の世界」(岩波書店)、「江戸時代の和菓子デザイン」(ポプラ社)、「和菓子のほん」(福音館書店)など。
一 言:寒中にあって、春の訪れを告げる梅の花。その美しさや芳香は古来、日本人を魅了してきました。和菓子のモチーフとしても、梅は桜や菊と並び、大変人気があります。今回は、梅をイメージした菓子がいつ頃から作られるようになったのか、どのような銘や意匠があるのかなど、画像を使いながら、お話したいと思います。(中山圭子)       
句 会:当季雑詠5句(選者=中山圭子、長谷川櫂)
参加費:きごさい正会員1,000円、非会員2,000円

■できれば、電話、ファクシミリ、または下の申し込み欄からお申し込みください。もちろん申し込みなしでの当日参加もできます。きごさい事務局  TEL&FAX 0256-64-8333

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 女性 男性

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 講座と句会に参加します。 参加をキャンセルします。


次回以降の予定
■第6回きごさい講座+句会
日 時:4月17日(日)13:30~16:30(開場13:10)
会 場:神奈川近代文学館・中会議室 (横浜市、港の見える丘公園)
講 座:日本に魅せられたプラントハンターとシーボルト (講師=西川遊歩、大岡信研究会会長)
句 会:当季雑詠5句(選者=西川遊歩、長谷川櫂)
■第7回きごさい講座+句会
日 時:7月3日(日)13:30~16:30(開場13:10)
会 場:神奈川近代文学館 (予定)
講 座:家族で楽しむ俳句 ~七つの扉~ (講師=山本新、日本学校俳句研究会幹事長)
句 会:当季雑詠5句(選者=山本新、長谷川櫂)

藤吉正明講師「花はなぜ開くのか-花芽の誕生と太陽の光-」講座報告

0a藤吉正明氏は、東海大学教養学部准教授で専門は植物生態学・植物民族学である。俳句にも関心をお持ちで、「きごさい歳時記」では、植物の季語137項目について科学的見解をつけてくださっている。

今回の講演では、私たちの身近にあって癒しを与えてくれると同時に、季節を感じる手段にもなっている草木の花について、進化や開花と光の関係について自然科学的な視点からの考察、さらには身近な植物であるキクやアサガオ等を事例に、人間生活への光管理技術の活用について紹介していただいた。

○花の役割
植物の開花は、種子形成をして子孫・命をつなぐためである。受粉をする手段により風媒花と虫媒花の2つのタイプに分類できる。
風媒花は花粉の媒介を風に頼っているため、多くの花粉を作る必要があり、スギやオオブタクサのように人間にアレルギー症状を引き起こすものもある。クロマツ、ソテツ、トウモロコシなどがある。
虫媒花は花粉の媒介を昆虫などに頼るもので、虫を引寄せるために鮮やかな色彩の花弁や香りや花蜜を持っており、私達もそれを愛でることによって癒されると同時に季節を感じている。サクラ、タンポポなど多くの植物がこの分類にあたる。

○植物の進化と多様性
約4億年前に、水中から藻類が陸に進出し陸上植物が誕生した。胞子形成で繁殖し花を形成しないコケ植物、茎を備えたシダ植物(これらを隠花植物という)を経て、花を形成する顕花植物である裸子植物(風媒花)が現れ、1億5千万年前ごろから、色、香、蜜を持つ虫媒花の被子植物が登場し爆発的に種数を増やした。従って恐竜の時代には植物はあったものの、緑一色の世界であった。
現在は約26万種の植物のうち、9割が被子植物であり、私達は様々な色や形状の花を楽しむことができる。

○花芽形成と環境の関わり
受粉や結実率を高めるために、植物の多くは開花時期(花芽形成)を揃えている。開花のスイッチを入れる引き金としては、自然界における無機的要因(温度、水、光など)に頼るものが多い。
光環境を花芽形成の引き金にしている植物は、長日植物(春から初夏の日の長い時期に開花する植物、アブラナ、アヤメなど)と短日植物(夏から秋の日の短い時期に開花する植物、アサガオ、キクなど)がある。その他に、開花の引き金に光を利用しない中性植物(ナス、ワタ、トマトなど)がある。また長日植物の中には、単に日の長さだけではなく、冬の寒さを越さないと開花しないものもある。

○栽培技術による開花時期の調整
人間生活の必要性から栽培技術によって開花期を調整しているものがある。
短日性のアサガオは7月末から8月初めが開花期であるが、7月初めの朝顔市に開花させるために、暗幕をかけるなどして日照時間を調整している。
ポインセチアは葉の色素形成時期は2月であるが、短日処理をしてクリスマスにあわせている。
菊は短日性だが、弔事などに季節を問わず利用されるので、電照栽培することで出荷時期を長くしている。
鬼灯は、ほおずき市に実を熟させるために、短日処理をして開花させたあとエチレン系のホルモンを与えて実を色づけている。

○室内環境での栽培技術
屋外光(白色光)は400~800ナノメーターの波長がある。波長の短いのが紫色で長いのが赤色である。光合成に適した波長は450ナノメーター(青色)と750ナノメーター(赤色)であることが分かっている。野菜の室内栽培をする野菜工場では、青色と赤色のLEDライトを照らして栽培している。

○結び
このように科学技術の農業、園芸への利用により、私達の生活はより充実したものになってきているが、一方で失われつつある季節感を維持するために、自然豊かなところを訪れ自然本来の姿を確認することが大切である。因みに藤吉正明氏は、学生たちと草木染めで糸作りをするなど、自然環境に親しんでいるとのことであった。

○追補
講義のあと質問を受けて、貴重な話が幾つもあったが、そのうち興味深いものを挙げて、この報告を終りたい。
帰り花の現象は、光の長さによって開花する植物は、年に二回同じ日の長さがあるので、もともと二回咲く性質を内包しており、通常はそれが抑えられているが、たまたま制御が解かれて開花するのではないか。
梅、菊など外来種でありながら日本で愛されている草木は多い。一方で外来品種を駆除、制限する動きがあるが、これは明治以降日本に伝来した繁殖力が非常に盛んで在来種に悪影響を与えているものに対してである。特に飼料として日本に入ってきた種子が家畜の糞に残り、それが堆肥の中に混ざって定着する。河川に排出される水に混じり、河川敷に繁殖して蘆や萱に悪影響を与えている。(きごさい会員 神谷宣行記)

第4回きごさい講座+句会報告

10月12日(月)、東京王子の北トピアで第4回「きごさい講座+句会」を開きました。
まず講師の藤吉正明先生(東海大学教養学部准教授)が「花はなぜ開くのかー花芽の誕生と太陽の光」というテーマで講演、その後句会となりました。
講演のレポートは写真入りで近日中にアップしますので、どうぞお楽しみに。

選者の選句は次のとおり。  
◆藤吉正明 選
*特選
棉の実の弾けて今朝は綿となる  持田明子
芋虫のキャベツ二枚で足る一世  北島正和
長き夜や花芽やすらふ闇の中  長谷川櫂
朝顔や闇深ければ彩やかに  趙栄順

*入選
秋の日を浴びて色づく菊と人  飛岡光枝
雨音は落葉かつむじ風の間の  石上佐知子
貌を出す王子の狐菊日和  飛岡光枝
闇に目が慣れて水引草の増ゆ  井上じろ
ふるさとの便りさながら栗の虫  むらたともみ
谷戸の風荒し金銀水引草  金澤道子
蓑虫の踏まれて染みとなりにけり  石上佐知子

◆長谷川櫂 選
*特選
秋の日を浴びて色づく菊と人  飛岡光枝
燦爛と太古の森に木の実降る  萬燈ゆき
かんばしく天狗納豆今年藁  石川桃瑪
ひと粒の籾の宇宙や今年米  上田雅子
恐竜のどしどし歩く松ぼくり  飛岡光枝
ふるさとの便りさながら栗の虫  むらたともみ
こぼれゆく花や光や秋惜しむ  神谷宣行
団栗のころころ向かふ未来かな  三玉一郎

*入選
さまざまな木の実集めて抽斗に  持田明子
花ひとつふたつ十月桜かな  金澤道子
鼻唄かはた繰り言かぬくめ酒  三田菊江
ひとところ明るき桜紅葉かな  山中澄江
戦争法や非戦の法や芋煮会  北島正和
太陽をひとめぐりして今年米  上田雅子
この庭の千草八千草月を待つ  萬燈ゆき
ひと揺れですべてこぼれて芋の露  金澤道子
貌を出す王子の狐菊日和  飛岡光枝
飛鳥山の賑はふ十月桜かな  三玉一郎
先代の思ひ出語る松手入  趙栄順
二十五羽までは数へて鷹柱  金澤道子
砂利道は椎の実道と申すべく  井上じろ
落雁のひらりひらりとたそがるる  金澤道子
秋風はさくらの花を待つこころ  三玉一郎
邯鄲の針のごときが萩の上  神谷宣行
みそ汁の湯気さへ心入む身かな  葛西美津子
障子の目障子の耳に切り貼りす  持田明子
スマホ閉ぢ見上げてごらん秋高し  山中澄江
朝顔の垣より煮物いただきぬ  三田菊江
今年酒三国一の婿来たる  上田雅子 

□次回の「第5回きごさい講座+句会」は来年2016年1月17日に横浜で開きます。ふるってご参加ください。
日 時: 2016年1月17日(日) 13:30~16:30 (開場13:10)
会 場: 神奈川近代文学館 中会議室 (横浜市、港の見える丘公園)
講 座: 和菓子における梅の魅力
(講師=中山圭子、虎屋 虎屋文庫専門職)
句 会: 当季雑詠5句(選者=長谷川櫂)

□できれば、事前にお申込みください。もちろん申し込みなしでの当日参加もできます。
きごさい事務局  TEL&FAX 0256-64-8333  
□ 参加費: きごさい正会員1,000円、非会員2,000円 (当日受付)

12日、講座+句会「花はなぜ開くのか」

次回の第4回「きごさい講座+句会」は東京北区王子で開きます。ふるってご参加ください。

日 時:10月12日(月・祝)13:30〜16:30(開場13:10)
会 場:北トピア902会議室
    王子駅(JR京浜東北線、東京メトロ南北線、都電荒川線)から徒歩2分
    〒114-8503 東京都北区王子1-11-1 電話 03-5390-1100
    ホームページ http://www.hokutopia.jp/
講 師:藤吉正明・東海大学教養学部准教授
演 題:花はなぜ開くのかー花芽の誕生と太陽の光

 私たちの身近には、様々な草木が生えている。それらの花は、人々に癒しを与えてくれると同時に、季節を感じる一つの手段にもなっている。今回の講演では、その花の進化や開花と光との関係について、自然科学的な視点で花を考える。さらに、身近な植物であるキクやアサガオ等を事例にして、人間生活(農業や園芸分野)への光管理技術の活用についても紹介する。

句 会:当季雑詠5句(選者=藤吉正明、長谷川櫂)
参加費:きごさい正会員1,000円 非会員2,000円

【申し込み】
できれば下記の電話、ファクシミリまたはフォームから、きごさい事務局へお申し込みください。
もちろん申し込みなしでの当日参加もできます。

きごさい事務局  TEL&FAX 0256-64-8333

【2016年】
◆第5回きごさい講座+句会
日 時: 1月17日(日)13:00-16:30
会 場: 神奈川近代文学館 中会議室(横浜市、港の見える丘公園)
講 師:中山圭子・虎屋 虎屋文庫専門職
演 題: 和菓子における梅の魅力(仮題)
句 会: 当季雑詠5句(選者=中山圭子、長谷川櫂)
参加費: きごさい正会員1,000円 非会員2,000円

◆第6回きごさい講座+句会
日 時: 4月17日(日)13:00-16:30
会 場: 神奈川近代文学館 中会議室(横浜市、港の見える丘公園)
講 師:西川遊歩・大岡信研究会会長
演 題: 未定
句 会: 当季雑詠5句(選者=西川遊歩、長谷川櫂)
参加費: きごさい正会員1,000円 非会員2,000円

アクセス、10000件/1日を突破!

「きごさい歳時記」へのアクセス数がはじめて1日10000件を突破しました。11731件、8月31日の記録です。開設以来の累計は250万件を超えています。「歳時記の要らないネット歳時記」をめざして、さらに例句と解説の充実をはかり、使い勝手のいい歳時記に育てていきたいと思っています。ますますのご利用をお待ちしています。

植物の季語137項目に科学的見解

 下記の植物の季語137項目に、東海大学の藤吉正明先生による科学的見解をつけました。読み物としても興味深いので、ぜひご覧になってください。右サイドの「季語検索」から検索してください。今後はさらに、科学的見解を明記した項目が増える予定です。また、他のカテゴリー(動物や天文など)にも科学的見解を添えてネット歳時記の充実を図っていく予定です。

あやめ 葵 稲 茨の花 芋 卯の花 瓜 荻 牡丹 花橘 花菖蒲 茄子 柿 柿の花 葛の花 蒲公英 茅花 寒牡丹 寒菊 菊 桔梗 桐の花 芹 金蓮花 栗 桑 鶏頭 枯蘆 虎耳草 梧桐 紅の花 紅梅 紅葉 合歓の花 菜の花 桜 桜草 山吹 山茶花 蚕豆 紫雲英 紫陽花 歯朶 若草 若布 若楓 若緑 春の草 春蘭 女郎花 松茸 菖蒲 常磐木落葉 真菰 水仙 水草生ふ 睡蓮 青梅 青麦 青瓢 青蘆 赤のまんま 千両 早稲 草の花 草の芽 苔の花 大根 大根の花 茸 竹の秋 竹落葉 茶の花 昼顔 朝顔 蔦 椿 土筆 桃 桃の花 藤 豆の花 南天の実 葱 芭蕉 梅 萩 麦 枇杷 柊の花 百合の花 百日紅 撫子 葡萄 蕪 楓 蕗 福寿草 片栗の花 穂俵 蓬 鳳仙花 朴の花 末枯 万両 蜜柑 木犀 木賊 木槿 柳 柳絮 柚の花 夕顔 蘭 梨 葎 凌霄の花 林檎 蓮 露草 蕨 曼珠沙華 楝の花 楪 筍 罌粟の花 芒 苺 茗荷の子 菫 萍 薔薇 藪柑子 薺 蘆の角 躑躅 黴 

【引用及び参考文献】

著者 発行年 書名 出版社
岩槻邦男 他 1997 朝日百科 植物の世界 全15巻 朝日新聞社
佐竹義輔・原寛・亘理俊次・冨成忠夫 1999 日本の野生植物 木本Ⅰ・Ⅱ 新装改訂版 平凡社
佐竹義輔・大井次三郎・北村四郎・亘理俊次・冨成忠夫 1999 日本の野生植物 草本Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ 新装改訂版 平凡社
岩槻邦男 1999 日本の野生植物 シダ 新装改訂版 平凡社
八巻孝夫 2003 食材図典 生鮮食材編 小学館
鈴木基夫・横井政人 1998 山渓カラー名鑑 園芸植物 山と渓谷社
本郷次雄 1994 山渓フィールドブックス きのこ 山と渓谷社
高橋勝雄 2002 山渓名前図鑑 野草の名前 春 山と渓谷社
高橋勝雄 2003 山渓名前図鑑 野草の名前 夏・秋冬 山と渓谷社
清水矩宏・森田弘彦・廣田伸七 2001 日本帰化植物写真図鑑 全国農村教育協会
瀬川宗吉 1977 原色日本海藻図鑑 保育社
清水建美 2001 図説 植物用語事典 八坂書房
新村 出 1998 広辞苑 第五版 岩波書店