top

50音検索へ 一覧検索へ 言葉検索へ

残雪/ざんせつ

残雪

仲春

雪残る/陰雪/去年の雪/雪形
春になっても消えずに残っている雪。町中では日の当たらない庭
の隅や建物の裏などに、野山では木や岩や山の陰に残る。春が進
んだ頃、遠くの山肌に残っている雪が輝いているのもいい。山に
残る雪の形で種まきの時期を判断したという地方もある。

 

木枕の垢や伊吹に残る雪  丈草 「丈草発句集」
家遠き大竹はらや残る雪 太祗 「太祗句選」
雪国の雪もちよぼちよぼ残りけり  一茶 「七番日記」
舟々の小松に雪の残りけり 旦藁 「春日」
鳥騒ぐ市中遠く残る雪  几董 「晋明集二稿」
雪残る頂一つ国境  正岡子規 「子規句集」
一枚の餅のごとくに雪残る  川端茅舎 「川端茅舎句集」
残雪やごうごうと吹く松の風 村上鬼城 「定本鬼城句集」
残雪や小笹にまじる竜の髯  芥川龍之介 「我鬼句抄」
残雪に灰うち捨てし曇りかな  佐藤紅緑 「花紅柳緑」


ATTKEGVS
_ _