若菜摘(わかなつみ) 新年
子季語 | 若菜摘む、若菜狩、若菜迎、初若菜、若菜舟、若菜籠 |
関連季語 | 子の日の遊び、七種 |
解説 | 一月七日の七種の菜を摘むこと。古くから正月はじめての子の日に若菜を摘む習慣があっ たが、後に、七種に合わせて一月六日の行事になった。 |
来歴 | 『毛吹草』(正保2年、1645年)に所出。 |
文学での言及 | 明日よりは春菜採まむと標めし野に昨日も今日も雪降りつつ 山部赤人『万葉集』 国栖等が春菜採むらむ司馬の野のしましま君を思ふこのごろ 作者不詳『万葉集』 あづさゆみおして春雨今日降りぬ明日さへ降らば若菜摘みてむ よみ人しらず『古今集』 君がため春の野に出でて若菜摘むわが衣手に雪は降りつつ 光孝天皇『古今集』 春日野の若菜摘みにや白妙の袖ふりはへて人のゆくらむ 紀貫之『古今集』 |
実証的見解 | |
参考文献 |
畠より頭巾よぶなり若菜つみ | 其角 「鳥の道」 | ||
ととははやす女は声若しなつみ歌 | 嵐雪 「虚栗」 | ||
山彦はよその事なりわかな摘 | 千代女 「千代尼句集」 | ||
若菜つみつみはる野にいでにけり | 大江丸 「はいかい袋」 | ||
若菜つみ野になれそむる袂かな | 樗良 「樗良発句集」 | ||
若菜舟一ふしあれや歌之助 | 暁台 「暁台句集」 | ||
茜うら帯にはさんで若菜摘 | 一茶 「亨和句帖」 | ||
堀川や顔見しりたるわかな摘 | 大祇 「句稿」 | ||
美しの湖上の虹や若菜摘む | 鈴木花蓑 「花蓑句集」 | ||