歳時記は自然、人文、社会などさまざまな分野にわたる学際的な対象であるため、今まで学問の研究対象から抜け落ちてきました。季語歳研究の場として機関誌「きごさい(旧歳時記学)」(2008年創刊)を毎年、発行しています。正会員には無料でお送りします。


「歳時記学」創刊にあたって

季語と歳時記の会代表 長谷川櫂

 歳時記は日本人の季節感とそれを土台にした生活・文化の結晶です。それは季節を手引きにした日本独特の百科全書であるばかりでなく、この緑豊かな島国の人々が大古の昔からいくつもの異質な外来文化を受け入れ、選び取り、作り変えてきた「和の文化」の賜物でもあります。
しかしながら、その内容が天文、気象、暦、地理、海洋、民俗、産業、動物、植物など、さまざまな分野にわたるため、これまで学問と学問の間に抜け落ちて正面から研究の対象とされることがほとんどありませんでした。
このため、歳時記という宝庫は今なお手つかずのまま眠っている状態です。これは俳句や俳人にとってだけでなく、「日本の文化とは何か」を探求するうえで、まことに惜しいことといわなくてはなりません。
そこで「季語と歳時記の会」は二〇〇八年春の発足にあたって「歳時記学の構築」を活動の一つの柱に立て、学際的な雑誌発刊の準備を進めてきました。その結果、ここに「歳時記学」創刊号をお届けできることになりました。
ささやかではありますが、「歳時記学」を活発な歳時記研究のひとつの場としていただければ幸いです。

「歳時記学」のバックナンバーの購読を希望される方は、「お問合せ」からお申し込みください。振込料は、申込者の負担となりますが、送料は必要ありません。いずれも1冊1,500円です。ただし、創刊号から9号までは在庫がありません。


特集 AI俳句の現在
AI&人間 合同誌上句会           きごさい編集部編
誌上座談会AI句作を語る           きごさい編集部編
AI一茶くんの仕組み             山下倫央
考察人間はなぜ俳句を詠むのか         藤英樹

明治以降に生まれた季語            橋本直
牧野富太郎が名付けた身近な植物        藤吉正明
『新版角川俳句大歳時記』ここが変わった    高橋真樹子

連載 加藤楸邨×大岡信 対談④
検証 草田男の「楸邨氏への手紙」 構成・解説 西川遊歩

連載 末期的大衆社会をどう乗り越えるか⑤
俳句はネット社会を生き抜けるか        関根千方

HAIKU+(今何が問題か)
季語と暮らし                 谷口智行

きごさい+(講座+句会)
小倉百人一首 競技かるたの世界        ストーン睦美
台湾映画の世界「悲情城市」から多様性の台湾へ 林ひふみ
異国への憧れ、南蛮菓子あれこれ        中山圭子
季節をめぐる鳥の世界             樋口広芳

動物季語の科学的見解 鳥類(春・夏)     藤吉正明

「一月の川一月の谷の中」はなぜすばらしいのか 長谷川擢

第十二回きごさい全国小中学生俳句大会報告


*第15号(2023年3月31日発行/1500円、送料込み)

特集 戦争と俳句
ウクライナ戦争から見えたもの 斎藤嘉子

連載 加藤楸邨×大岡信 対談③
楸邨の代表句集『野哭』を読み解く 構成・解説 西川遊歩

連載 末期的大衆社会を`どう乗り越えるか④
消費される俳句-合理的経済人の誤謬 臼杵政治

世界の暦と歳時記
砂の季節 市川きつね
世界を結ぶタイ暦 イーブン美奈子
「サラダボウル」の国の休日 ストーン睦美

HAIKU十(今何が問題か)
俳句の魅力-飯田蛇笏より 井上康明

きごさい十(講座十句会)
時空を超える『源氏物語』 森山 恵・毬矢まりえ
気候の危機と俳句の危機 長谷川公一
祈りや願い 落雁に込めて 中山圭子
麹菌と麹の秘密 鈴木ひろみ

動物季語の科学的見解 哺乳類 藤吉正明


*第14号(2022年3月31日発行/1500円、送料込み)
衰退する結社–藤 英樹
さんぽ歳時記–きごさい編集部

連載 加藤楸邨×大岡信 対談②
第一句集『寒雷』出発点とその背景構成–解説 西川遊歩

連載 末期的大衆社会をどう乗り越えるか③
大衆社会と俳句–木下洋子

HAIKU十(今何が問題か)
近代俳句の超克 「切れ」再考–五島高資

きごさい十(講座十句会)
俳句とアジアモンスーン気候、そして日本の風土–安成哲三
古の風に舞う着物–森岡正博
羊莫の不思議–中山圭子

植物季語の科学的見解 七–藤吉正明


*第13号(2021年3月31日発行/1500円、送料込み)
楸邨のたどりついた表現–村松二本
死後まで推敲した楸邨–藤 英樹
楸邨二百句–藤原智子
対談 楸邨/大岡信① 原点の旅-隠岐–構成・解説 西川遊歩

連載 末期的大衆社会をどう乗り越えるか②
末期的分極化社会と俳句–長谷川公一

HAIKU+
私たちの「俳句」観を探る–青木亮人

きごさい十
キッスとハグと–小貫大輔

植物季語の科学的見解 六–藤吉正明
南相馬に山桜植樹–宮本みさ子
——-
*第12号(2020年3月31日発行/1500円、送料込み)
俳句を作ろう             藤原智子
俳句を覚えよう            森永尚子
俳句の歴史を知ろう          藤英樹
きごさい俳句大会と子ども俳句の未来  西川遊歩

末期的大衆社会をどう乗り越えるか①
俳句大衆化から俳句大衆運動へ     藤英樹

HAIKU+(今何が問題か)

俳句の虚実-東日本大震災を詠み続けて 照井翠
”軽み”ならぬ”重み”の時代へ      高柳克弘
——-
*第11号(2019年3月31日発行/1500円、送料込み)
特集 祭
折口信夫の「祭り」論-「ほうとする話」を読む 小川直之
祭歳時記 季語と歳時記の会編

植物季語の科学的見解 その四 藤吉正明
HAIKU+(今何が問題か)
——-
*第10号(2018年3月31日発行/1500円、送料込み)
特集 名句のできる季語、できない季語
名句の条件 藤英樹
名句のできる季語 季語と歳時記の会編
名句のできない季語 季語と歳時記の会編
名句のできる季語とは 石塚直子
季語のいのちが句のいのち 川村玲子
季語と名句 西村麒麟
名句の条件~なぜ名句ができないか 藤原智子
歳時記からみる名句の数 前田茉莉子
季語とこころの距離 三玉一郎
季語にあるイメージのはなし 森凛柚

植物季語の科学的見解 その三 藤吉正明

日本の暦 二〇一八年度版 季語と歳時記の会編
——-
*弟9号(2017年3月31日発行/在庫なし
特集「薔薇の迷宮」
私が思う薔薇に関する不思議なこと   河合伸志
薔薇の品種改良に歴史         藤吉正明
詩の中に咲く薔薇           渡辺竜樹編
薔薇の来た道             鬼川こまち
日本の暦 2017年版   季語と歳時記の会・編
——-
*弟8号(2016年3月31日発行/在庫なし
特集「宇宙性の俳句」
季節のコスモロジー   大峯あきら
内なる宇宙       正木ゆう子
日本の暦 2016年版   季語と歳時記の会・編
——-
*第7号(2015/4/30発行/在庫なし
特集 「恋する二月」
恋の歌百首選           岡野 弘彦
恋百句              高橋睦郎選
近代ヨーロッパとチョコレート   武田 尚子
百貨店における季節の提案     川島 蓉子
恋する二月            長谷川 櫂

日本の暦 2015年版  季語と歳時記の会・編
——-
*第6号(2013/12/31発行/在庫なし
特集 「季節のことば」と二十四節気
暦の記憶  宇多喜代子
旧暦に遊ぶ  西村和子
「季節のことば」を読む  藤英樹、飛岡光枝
「二十四節気ひとこと解説」を読む  藤原智子
ズレが育んだ日本文化  長谷川櫂
日本の暦 2014年版  季語と歳時記の会・編

——-

*第5号(2012/12/31発行/在庫なし
特集 禊と祓
日本人の禊と祓  山折哲雄
王朝の「はらへ」と「みそぎ」  山本淳子
みそぎの和歌  谷 知子
祗園祭における禊  中村 汀
日本の暦(2013年1月-12月)季語と歳時記の会・編

——-

*第4号(2011/1/31発行/在庫なし
チェンバレンの俳諧論と日本像  芳賀 徹
鮨か鮓か鮓か  日比野光敏
鮒鮨  中井汰浪
日本の暦(2012年1月-12月)季語と歳時記の会・編

——-

*第3号(2011/1/31発行/在庫なし
韓国歳時記への試み  山口禮子(ソウル俳句会主宰)
韓国歳時記(1~57)  山口禮子
韓国の詩歌        王 淑英(韓国・インハ大学文学部教授)
季語再考         五島高資(俳句スクエア主宰)
日本の暦(2011年1月-12月)季語と歳時記の会・編

——-

*第2号(2010/1/1発行/在庫なし
俳句(ヨコかタテか) 山折哲雄(宗教学者)
雲のメカニズム    平沼洋司(元気象庁予報官)
江戸の朝顔      平野 恵(台東区立中央図書館)
明治改暦(グレゴリオ暦導入をめぐって)  川和田晶子(国立民族学博物館)
日本の暦(2010年1月-12月)季語と歳時記の会・編

——-

*創刊号(2009/3/31発行/在庫なし
桜と梅   中西進(奈良県立万葉文化館館長)
季語と暦  岡田芳朗(暦の会会長)
玉虫の話  芹澤七郎(玉虫研究所主宰)
餅と歳時記 中山圭子(虎屋文庫研究主幹)
日本の暦(2009年4月~2010年3月)季語と歳時記の会・編