薯蕷(ながいも) 三秋
【子季語】
長薯/駱駝薯
【解説】
ヤマノイモ科の蔓性多年草。多くは田畑に栽培。根は二メートルにも達する。秋に収穫し、とろろや煮物にして食する。「自然薯」に比しては食味に乏しい。葉腋には「むかご」を生ずる。
【科学的見解】
薯蕷(ナガイモ)は、日本在来のヤマノイモに似ているが、中国から持ち込まれた外来種である。一般的には、野菜として畑で栽培されているが、逸出したものが一部野生化している。種子繁殖(有性生殖)に加え、むかご(無性生殖)でも繁殖を行っている。その他の栽培変種としては、イチョウイモ、ツクネイモ、ヤマトイモなどがある。(藤吉正明記)
【例句】
薯蕷掘つて入日に土の香寒し
高田蝶衣「青垣山」