下萌(したもえ) 初春 季語と歳時記 【子季語】 萌、草萌 【関連季語】 春の草 【解説】 早春、去年の枯草に隠れるように草の芽が生え出ること。下萌の「下」は「枯草の下」の意。下萌には、確かな春の訪れと厳しい冬を耐えた生命力が感じられる。 【来歴】 『花火草』(寛永13年、1636年)に所出。 【文学での言及】 春日野の下萌えわたる草のうへにつれなく見ゆる春のあわ雪 源国信『新古今集』 【例句】 下萌えもいまだ那須野の寒さかな 惟然「裸麦」 下萌や土の裂け目のものの色 太祇「太祗句選」 下萌ぬ人間それに従ひぬ 星野立子「笹目」