枯菊(かれぎく)三冬
【子季語】
菊枯る、枯残る菊、菊焚く
【解説】
雨や霜、寒気にあたって枯れてしまった菊をいう。時には雪に埋もれていたりする。火にくべるとほのかな香りが立つ。
【例句】
色々の菊一色に枯れにけり
柳水「俳諧古選」
枯菊に著綿程の雲もなし
正岡子規「子規句集」
枯菊や凍たる土に立ち盡す
正岡子規「子規句集」
菊枯れて松の緑の寒げなり
正岡子規「子規句集」
枯菊と言捨てんには情あり
松本たかし「俳句文学全集」
枯菊を焚いて鼻澄む夕べかな
臼田亜浪「旅人」
枯菊やこまかき雨のゆふまぐれ
日野草城「青芝」