【子季語】
ほしづくよ、星明り
【解説】
月のない星明りにだけの夜空を言う。月が出ているように明るい星空である。
星月夜さびしきものに風の音
楓橋「野梅」
ものいはぬ神輿うつしや星月夜
鳳朗「鳳朗発句集」
風落ちて曇り立ちけり星月夜
芥川龍之介「澄江堂句集」
【子季語】
磁枕、陶磁枕、青磁枕、白磁枕、石枕、竹枕、木枕、瓦枕
【解説】
中国から伝わった陶製器の枕。その固さと冷たさが涼を呼ぶ。昼寝にはちょうどいい。
【子季語】
綿子
【解説】
寒さから身を守るために、真綿を薄くして上着の背なに忍ばせたもの。真綿を入れて作ったチョッキのようなものを綿子という。
【例句】
留守がちの夜を守る妻の綿子かな
召波「春泥発句集」
【子季語】
秋蝉、残る蝉、ちつち蝉
【解説】
立秋を過ぎて鳴く蝉のこと。盂蘭盆の頃の蝉の鳴き声にはまだまだ力強いものがある。夕方になると、油蝉などに混じってかなかなやつくつく法師も鳴き始める。秋も深まるにつれて蝉の声も弱弱しくなり、いつの間にか鳴き声もとだえてしまう。
【例句】
ぬけがらに並びて死ぬる秋の蝉
丈草「続猿蓑」
下枝にかまへて啼くや秋の蝉
路通「浪化上人日記」
仰のけに落ちて鳴きけり秋のせみ
一茶「八番日記」
神寂や秋蝉我にいしばりす
麦水「新みなし栗」
夕暮の水にぶつかる秋の蝉
長谷川櫂「古志」
【子季語】
囮守、囮番、囮籠
【解説】
仲間の鳥を誘って捕えるために使われる鳥のこと。籠の中によく鳴く鳥を入れ近寄ってきた鳥を霞網、張り網、鳥黐などで捕える。
【例句】
鳴き負けて形作りす囮かな
前田普羅「新訂普羅句集」
向峰よりはやも高音や囮かく
原石鼎「原石鼎全句集」
白々とをどる囮や草の上
原石鼎「原石鼎全句集」